2022.08.02

バインダー バインダー

2 穴ファイルの表紙寸法設定について

弊社のようなファイル専門メーカーでは、そのファイルに取り付ける
金具に合わせて、表紙の寸法を、できるだけ正確に設定するようにしています。

そのための、さまざまな金具の詳細寸法のデータベースを持っています。
丸型や D 型のリング金具の場合、同じ A4 の用紙を綴じるとしても、
リングの直径が大きければ、表紙の横寸法も大きくしないと、ファイルの
横から紙がはみ出してしまいます。


弊社では、基本的に、ファイルの横寸法は、紙を綴じて、あと約 10 ミリ
程度余るように、設定しています。
山付きのインデックスがある場合は、横寸法をもう少し伸ばさないと
いけませんし、A4 の紙ではなく、リフィル ( クリアポケット ) を
綴じるのであれば、なおさら、もっと大きい寸法設定にしなければ
なりません。
ゆえに、中に綴じるものを正確にご指示いただくことで、より正確な
お見積りが可能になります。


さて、表紙のタテ寸法の設定についてですが、乱暴に申し上げれば、
タテ寸法は、中に綴じるもののタテ寸法に近いほど良好です。
みなさんがよく勘違いされるのは、ファイルを棚に立てた時に、
そのファイルに綴じた紙は、完全に棚から浮いていると想像されることです。
実際は、それほど、表紙の強度は頑健ではありませんので、綴じた紙は
棚の底板に、着地している事で、バランスを保っています。
紙を着地させるために、表紙のタテ寸法を極端に大きくしてはいけません。
タテ寸法が大きすぎると、紙の重みに負けて、表紙が歪み始めます。
2 穴、4 穴のテコのないリング金具を取り付ける場合は、例えば A4
(297×210 mm ) 用なら、表紙のタテは 306 ~ 307 mmぐらいまでが
基本です。
このタイプの金具を取り付けたファイルの大手メーカーさんの既製品の
寸法設定は 306 ~ 307 mmになっているはずです。
※但し、多穴や、テコありの金具の場合は、その全長に準拠した寸法設定に
なります。


あと、背幅の設定についても、ファイルを閉じた時に、金具が表紙の内面に
当たらないように設定するのを、基本としています。


たまに、誰が決めたのか、ファイルの基本に則っていない寸法のファイルを見かけると、それをお使いのクライアント様が気の毒になります。

ファイル・バインダー担当: 服部元昭

■オーダーメイドバインダーページはこちら

公式Facebook

関連記事